肝臓手術回避義務?

山本病院、輸血の血液用意せず 元理事長は容疑否認
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020601000480.html
奈良県大和郡山市の「山本病院」で肝臓手術を受けた患者が死亡した事件で、業務上過失致死の疑いで逮捕された元理事長の医師■■■■容疑者(52)らが、輸血用の血液を用意しないまま、手術していたことが6日、県警への取材で分かった。
>■■容疑者は「そのようなことはなかったとしか答えられない」と容疑を否認。◆◆◆◆容疑者(54)=同容疑で逮捕=は「■■容疑者が肝静脈を損傷させた」などと容疑を認めている。
>逮捕容疑は、生活保護を受給していた男性患者=当時(51)=の肝臓の腫瘍をがんと診断。肝臓の腫瘍切除手術は経験がなく、回避する注意義務があるのに、2006年6月16日に手術を実施。肝静脈を傷つけ、大量出血で死亡させた疑い。

 いわゆる避止義務の訴因構成かな……。
 でっ,事実関係と証拠関係は……。

奈良診療報酬詐欺:■■被告と医師逮捕、患者出血死関連で
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100206k0000e040013000c.html
>県警は当初、生活保護受給者に心臓カテーテル手術をしたように装い、診療報酬をだまし取ったとする詐欺容疑で■■容疑者らを逮捕。その後、不必要な手術で男性を死亡させた疑いが浮上し、傷害致死容疑での立件に向け捜査していたが、遺体が既に火葬されていたことなどから立証が難しいと判断。十分な技術や経験がなく、人的態勢も確保しないまま手術を行い死亡させたとする業務上過失致死容疑に切り替えた。

 医師の逮捕だから,地検と高検が慎重に検討してゴーサイン出したのだろうか? 報道内容が本当なら,不要な手術を故意犯で立件できるだけの証拠がないから,業過という過失犯で手堅く訴因を構成したようだ。富士見産婦人科病院事件を彷彿させる。*1