ギャップを埋めましょう
「医」と「法」、見解に相違―厚労省・医療ADR連絡調整会議 7月7日21時40分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100707-00000006-cbn-soci
>こうした報告について児玉安司委員(第二東京弁護士会代表)は、「『医』と『法』の対話と連携がうまくいっている良いケース」と評価した上で、「(他の地域では)裁判で医療側の代理人を数多く務めてきた弁護士でも、ADRに理解が足りないケースがある」と指摘。また、鈴木利廣委員(東京弁護士会代表)は、「ADRの申し立て人の8割は患者側。話し合いの結果、法的責任を問われることに対する恐れが病院側にあるのでは」と述べた。
>これに対し小山信彌委員(日本病院団体協議会代表)は、「紛争を解決したくない医師などいない。頭から病院の医療過誤と決め付け、患者は“被害者”、病院は“加害者”としている」と反論。その上で、「少なくともここ数年の病院は、患者に対して真摯に対応する努力をしており、話し合いにも臨む姿勢でいることを強調したい」と述べた。
>こうしたやりとりに対し、他の委員からは「医師と弁護士の対話こそ必要なのでは」とする声が上がったほか、「加害者と被害者といった極端な振り分けではなく、中立的な話し合いの場を目指す医療ADRの位置付けを改めて確認すべき」との意見が出た。
私のように,どちらも知り合いがいると,このような相互不信は単に相互誤解のギャップに過ぎないように思います。弁護士先生も医師の先生も,基本的には,自分の専門知識技能で社会に貢献しようという誠実なお人柄の人が多いと思います(一部のどうしようもない弁護士や医師を除く)。私が前に住んだことがある札幌では特にそのように感じて連携もよかったと思います。*1 *2
ADRの理想は「ラウンドテーブル」で「対審構造」を持ちこまない方がいいような感じを受けます。*3
*1:聴いた話では,札幌弁護士会クラスのサイズだと,弁護士先生は,ほぼ全員と顔見知りか,相手の弁護士が所属する法律事務所の所長弁護士と顔見知りのため,医療側と患者側に分かれて争っていても,弁護士同士のプロの信頼感があるため,無茶な先鋭化はしないからだそうです(伝聞
*2:パパリンの部屋に遊びに来る医師の先生と弁護士の先生が,ロータリークラブやライオンズクラブで,ボーイスカウトやガールスカウトで,町内会の少年サッカーや野球チームで,社会貢献を一緒にされて5〜20年来の付き合い,という例によく当たりました。こういう付き合いの深まりや繋がりは,いらぬ誤解ギャップを静かに解消する広がりかも知れません
*3:ADRは相互理解の試金石の面もあるので,徒に対立を煽るような某委員弁護士のような発言は控えるべきでしょう。そう考えるのは私が学生で(パパリンの「コンプロマイズ・メソッド」の強い影響をうけたこともあって)甘いからかな?