文化の違い

「破片を土に入れたが、車両は埋めず」中国鉄道省次官 2011/7/31 22:21
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE1E3E2E3908DE1E3E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
>中国鉄道省の陸東福次官は高速鉄道事故に関して、「追突で飛び散った破片などを(一時的に)土の中に入れたが、車両は埋めていない」と語り、23日の事故直後に当局が車両を埋めて証拠隠滅を図ったとの見方を否定した。中国中央テレビが31日、同次官へのインタビュー映像として放映した。

余録:高速鉄道の「安全文化」
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20110727k0000m070153000c.html
>ウェストラムという米国の産業社会学者は「安全」にかかわる情報をどう扱うかで企業の文化を三つに分類した。たとえば危険を警告する者がいれば「彼が撃たれる」文化、「彼が来れば聞く」文化、「彼が訓練され、報酬を受ける」文化だ▲事故のあった場合の対応も分かれる。最初の病的な組織文化では「失敗は罰せられるか、隠蔽(いんぺい)される」、次の官僚的な文化では「失敗はそこだけ修正される」、最後の活力ある文化では「失敗が広範囲の改革につながる」▲……では事故後の鉄道省報道官のこの言葉はどの組織文化に属するのか。「中国の高速鉄道の技術は先進的で自信を持っている」▲その当局は、なんと事故車両を地中に埋める挙に出た。事故原因の究明と再発防止への改善がなされるものと誰もが思うさなか、あまりにあからさまな失敗隠蔽だ。さすがにネットでの批判を浴びて再び掘り出す有り様を見れば、「安全」のうたい文句も泥まみれだ。

 ロン・ウェストラムの三分類(カテゴリー・スリー*1 )で有名ですが,ERM(Enterprise Risk Management)の基本のキの字です。亡父の迷言?では

    • 隠蔽は簡便ローコストだ。もし永久にバレなければだが。
    • しかし,隠蔽はいつか歴史の審判を必ず受け,非難の嵐。

ということになります。