暗雲と課題

裁判員75日も無理…609人辞退 鳥取の連続不審死
http://www.asahi.com/national/update/0922/OSK201209210238.html
>地裁はまず、候補者が書いた調査票の内容から、様々な事情をくんで209人の辞退を容認。呼び出し状を送った残る491人のうち400人についても、辞退を認めた。理由は「他人と代われない重要な仕事がある」が247人で最多。「同居親族の介護」(42人)や「裁判員になることで重大な不利益が生じる」(34人)も多かった。
>この日の手続きでは、病気などの人を除いた79人を呼び出し、55人が出席。抽選で裁判員6人と補充裁判員4人が選ばれた。

 昭和年間なら,大学生,専業主婦,高齢者なら,比較的時間に余裕があり,検察審査員や各種地方自治体委員の出席率がよかったそうですが,昨今の大学生は文科省の指導で単位認定での出席率審査が厳しく,結婚率の低下と離婚率の上昇と賃金センサスの低下で共働きが当たり前となって専業主婦は絶滅危惧種となり,高齢者も年金だけで食えない老々介護の負担があるなどで,長期の裁判員裁判は加重負担でしょう。それを避けるために公判前整理手続き(争点整理・証拠整理・事前鑑定等々)で集中審理が義務付けられましたが,否認事件で確たる証拠がなく多数の間接証拠(証人多数)で事実推認となれば,どうしても避けられないのが,裁判員に加重負担となる長期裁判です。対策は如何に?