息抜きと別の仮面

 著名会社の社会人や著名大学の学生でも,役割演技期待を強く感じて,息抜きで馬鹿をやってみたいと思うこともあるだろう。中高年会社員が居酒屋で酔余乱闘したり,学生がストーキング撮影会したり,副業作家がペンネームで自己の欲望を主人公に遂げさせる作品を発表したり。
 戦前の祖父母の世代までは,社会も寛容であったらしく,帰宅途上の酒の上での喧嘩,学生の乱痴気騒ぎなら,警察も厳重訓戒で終わらせることが多かったらしい。そもそも,当事者も周囲の者も警察を呼んだりしないで,話し合いや御意見番の一喝で解決!という寛容さがあったらしい。