後日談

 当然のように,「学部生が書ける内容ではない。誰か院生の代筆かパクリか。」*1という調査が判定委員会で行われ,詳細なインタビュー調査*2とバーチャ論文(参考論文引用論文の原典)の査読までがなされましたが,そのすべてを彼女はCD−Rで提出。*3 中には,XX大学院図書館にもW大学理工学部図書館にもないフランス語論文まであって*4,「卒論というより前期博士課程修了論文(昔の修論)レベルだ」という証明になったそうだ。
 バーチャというエビデンスは大事ですね。「典拠の法理」*5の実例。その過程も,書きかけ推敲段階の作成途上レポートもウイークリーバックアップの圧縮ファイルから発掘して,CD−Rにまとめて焼いて全て提出。*6
 一番の問題は,フランス語を全く習っていない彼女にどうして仏語論文が読めたのか?だったそうで,尋問する帰化フランス人教授を前に,彼女は自分のパソコンを持ち込み,某ポータルサイトに接続して,無料機械的翻訳サイトで奇妙な和訳を入手してから「否定のneとpas/jamais/nulle partがなければ結論を肯定する文と解釈しました。テクニカルタームを並べれば,公理定理から何を言わんとしているかを推測できた。」と説明したそうで,「そういう知識は誰に教わったか。」という質問には「時間がないので,wikiで入手しました。」と言って該当サイト*7を画面に呼び出したそうです。*8 *9

*1:彼女の出席率の低さを一番問題にしていた某教授

*2:彼女に言わせれば「人格まで疑われた詳細な尋問ほとんど拷問で下手したらアルハラだったかも,ケタケタ」w

*3:昔の論文でペーパー入手のものはPDF化して一緒に提出

*4:それも,本文で「実験値と理論値の乖離の不自然性から異常値をはじかなかった統計処理のミス」を指摘してシグマで切りなおして再計算修正してから引用

*5:アメリカ連邦最高裁判事ルイス・F・ブランダイス著「典拠の説得力」で力説した「参考や引用の出典という典拠は,内容の正確的確を査読吟味してから使用しないと典拠の説得力を持たない」というもの(和訳出典:パパリンのメモ)

*6:代筆やパクリでないことの証明。これは私のアイデアw もとい,パパリンの教えのパクリ(v_v *)ポッ…

*7:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E%E3%81%AE%E5%90%A6%E5%AE%9A%E6%96%87

*8:フランス語は「ジュテーム」しか判らない私がフランス語論文を正解したので「ネイティブ言語教授」は悔しがっていたわよ。わざわざ判定査問のためによその学科からかりだされてきただけに。語学なんて意味論からしたら記号を公理と定理という文法で並べただけが基本だもの。ケケケ。とのことw

*9:もちろん,理工系の論文ならフランス人でも,リリシズムや韻を踏み倒した文章はほとんどないからできたわけですが。それでもパスカルの名前を捩ったエスプリには気がつかなかった(「ネイティブ言語教授」の指摘で初めて知った)とのこと