危機介入は命がけo(_ _*)o

【ヘリ墜落】生存者は秩父消防本部隊員の木村さんと埼玉県 もう1人は県航空隊員と国交省 2010.7.25 15:51
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100725/dst1007251552020-n1.htm
>埼玉県の防災ヘリ墜落事故で、県消防防災課は25日午後、ヘリに乗っていた7人のうち、秩父消防本部隊員の木村準さん(38)の生存を確認したと発表した。また、国土交通省にも生存者2人のうち、1人は秩父消防本部の隊員で1人は県航空隊員だと連絡が入った。2人が救助のため地上に降りたあと、ヘリが墜落したという。

 5人が心肺停止状態だそうです。このような救難ヘリコ*1は,遭難者が遭難転落する場所でホバリングしてホイストガーター(ラペリング)するため,気流や地形が悪く,かなりハイリスクです。この前も山岳救助に悪天候を押してホバった救難ヘリコが墜落してます。心肺停止状態のヘリコ搭乗員の救命回復を祈ります。o(_ _*)o
 亡父がドクターヘリコの運行で一番研究に取り組んだのが,場外臨時離着陸の安全確保離着陸マニュアルだったと人伝てに聴いているだけに,今回の救難ヘリコも難しい判断を強いられたのかもしれません。滝つぼ地形だとダウンバーストが偏流した対地効果を生じるからです。
 一口に「撤退する勇気」と言っても,登山家が単に登頂を断念するだけと質が異なり,「無理すれば助かる命を見殺しにする」のと心情的には同義で,良心とプロ意識の葛藤にさいなまされるからです。亡父が救難ヘリコの事故例を世界中から集めて研究したのも,この一点が極めて難しい難問となるので,事前に厳格な離着陸(低空ホバリングでホイスト/ラペリングを含む)マニュアルを定めて,ドクターヘリコの墜落という二次災害のリスクを最小にする道を探っていたらしいです。

*1:パパリン日記によると,日本で「ヘリ」と略称をつかってたけど,米国で同音異議語が多いので,「ヘリコ」に統一した模様です