刑事法の巨星昇天m(_ _)m

おくやみ・訃報 2012年6月25日21時21分 団藤重光・元最高裁判事死去 98歳、死刑廃止論唱える
http://www.asahi.com/obituaries/update/0625/TKY201206250266.html
>戦後日本の刑事法学の権威で、最高裁判事宮内庁参与も務めた東京大名誉教授の団藤重光(だんどう・しげみつ)さんが、25日午前、老衰のため東京都内の自宅で死去した。98歳だった。通夜は近親者のみで行う。葬儀ミサは29日午後1時30分から東京都千代田区麹町6の5の1の聖イグナチオ教会大聖堂で。葬儀委員長は松尾浩也・東大名誉教授。
岡山県出身。1935年東京帝国大法学部卒、47年同学部教授。戦後、刑事訴訟法の立案に携わるなど、刑事法学の分野で大きな業績を重ねた。東大法学部長や日本刑法学会理事長などを経て74〜83年に最高裁判事を務め、87年に勲一等旭日大綬章、95年に文化勲章を受章した。
>判事退官後は死刑廃止運動に積極的に取り組み、91年には「死刑廃止論」を出版。廃止運動に大きな影響を与えた。
http://www.asahi.com/obituaries/update/images/TKY201206250264.jpg

団藤重光 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%A3%E8%97%A4%E9%87%8D%E5%85%89
>団藤 重光(だんどう しげみつ、1913年11月8日 - 2012年6月25日)は、日本の法学者。岡山県出身。正しくは「團藤重光」。東京大学名誉教授、元最高裁判所判事。1981年日本学士院会員、1987年(昭和62年)11月3日勲一等旭日大綬章受章、1995年文化勲章受章。
>団藤は、師である小野清一郎と同じく後期旧派にたち、刑罰を道義的応報とした上で、犯罪論において、構成要件を違法有責類型であるとする小野理論を継承するが、小野理論が犯罪限定機能を有しなかったことから、戦時中全体主義に取り込まれた点を批判し、罪刑法定主義の見地から構成要件を形式的、定型的なものであるとしてその自由保障機能を重視する定型説を提唱した[2]。かかる見地からは、みずから実行行為に出ていない共謀共同正犯は定型性を欠くものとして否定されるが、後掲のとおり後に改説する。
>違法性の実質については、小野と同じく規範違反説をとりつつも、その内容を小野が国家的法秩序違反としていた点を批判し、法は道徳の最低限を画すものであるとの考えから、国家の制定法とは独立した社会倫理秩序違反をさすとして行為無価値論の立場をとり、後に結果無価値論に立つことを明確にした平野龍一と対立した。
>責任論において、小野がとる道義的責任論とその師である牧野英一がとる新派刑法理論に基づく性格責任論との争いを止揚することを企図して、道義的責任論を基礎としつつも、二次的に背後の行為者の人格形成責任を問う人格的責任論を提唱した[3]。
>以上のように、団藤は、新派と旧派に分かれて大きく対立していた戦前の刑法理論を発展的に解消した上で継承し、戦後間もない刑法学の基礎を形成した。
刑事訴訟法においては、小野と同じくドイツ法に由来する職権主義構造を本質とする立場をとるが、現実の審判の対象は訴因だが、潜在的な審判の対象に公訴事実が含まれるとの折衷説をとる[4]。この点を当事者主義構造を本質とする平野から徹底的に批判された[5]。
>……また、彼は今でこそ死刑廃止論者として知られているが、この時期は死刑に賛成の立場であった。しかし、ある事件(この事件を名張毒ぶどう酒事件との解釈もあるが、就任前の1972年の最高裁判決であるため誤り。実際は1976年最高裁判決の波崎事件である。これは同じ毒殺事件であったために生じた誤解)で陪席として死刑判決を出した際に、傍聴席から「人殺し」とヤジが飛んだ。この事件では、団藤は冤罪ではないかと一抹の不安を持っていたうえに、被告人も否認していた事件であった。これを契機として、被告人が有罪であるとの絶対的な自信がなかったこと、そして冤罪の可能性がある被告人に対して死刑判決を出したことへの後悔と実際に傍聴人から非難されたことなどから死刑に対する疑念が出てきたとのことである。
>1934年 高等文官試験行政科試験及び司法科試験合格
>2008年 イエズス会のホセ・ヨンパルト神父からカトリックの洗礼を受ける。洗礼名はトマス・アクィナス

 [黙祷]_| ̄|○ m(_ _)m ○| ̄|_[拝礼]
 亡父に連れられて渡米のご挨拶にうかがったとき,ダンドーちぇんちぇいに頭をなでられた思い出…ぽろぽろ…。天国で小野先生や平野先生と刑事法議論を再開されているでしょうか。藤林益三元最高裁長官(無協会派クリスチャン)*1政教分離カソリックの神学談義に花を開かせいるでしょうか……。