定義論争

 これは司法試験受験生が「やったらアホ」と言われる生産性がない神学論争である。文化,学派,業界などが違えば,同じ言葉でもカテゴライズのコア(定義の本質部分)もシェル(定義の外延包摂領域)も全く異なるからだ。

  • 「リスク」定義のクライシスマネージメント学会と保険学会の論争(某国の某法案のデクレア・チャプタの規定文言でロビイストが暗躍)
  • 「淫行」の定義(解釈)では,児童福祉法と青少年保護育成条例とでは,意味内容が違う最高裁判決が存在し,どちらも通説が支持している

 そして……

  • 「愛人」定義における日中戦争というギャグ
  • 「政権」定義における日韓論争というか誤解
  • 「乙」の定義で,2ちゃんねら〜*1ミリヲタ*2の議論

なんかは,単に単語が偶然同じだったに過ぎない。
 刑法の某准教授は

 「安楽死」「尊厳死」の定義論争は,よって立つ刑法学説が違うから定義が違って当然,という文化の違い・学説の違いに過ぎないので,論争は実際は無意味ですよ。

という学術的態度を示されています。

*1:「お疲れ様です」というのが最近の大多数の用例

*2:乙種合格が転じてナンバーツー〜二番煎じ