2010-12-22から1日間の記事一覧

相対的価値概念(既判力)

民主主義は,相対的価値概念に立脚しています。全ての価値は形式的に平等で,特定の価値だけを排除したりしないで,議論の論戦場に出るパスポートが与えられます。論戦で実質的価値の優劣が公平に判断されるための形式的参加資格は排除しないという人類の英…

定義論争

これは司法試験受験生が「やったらアホ」と言われる生産性がない神学論争である。文化,学派,業界などが違えば,同じ言葉でもカテゴライズのコア(定義の本質部分)もシェル(定義の外延包摂領域)も全く異なるからだ。 「リスク」定義のクライシスマネージ…

偽造(変造・行使)概念

「最広義の偽造」=「広義の偽造」+「行使」 「広義の偽造」=「狭義の偽造(広義の有形偽造)」+「広義の無形偽造」 「狭義の偽造(広義の有形偽造)」は,文書の作成権限のない者が名義を偽る行為 「広義の無形偽造」は,作成権限のある者が文書の内容を…

文書偽造の罪の不作為犯

甲は,目撃体験した事実の流れABCDEに基づき,ACDEという流れの事実を文書に記載したがB事実を書き落として署名押印した。甲が公務員である場合とそうでない場合に分けて,甲の罪責を論ぜよ。また,「改ざん」と「改変」の異同に議論の実益がある…

保護法益

「保護法益」とは,法的な保護に値する利益で,刑事罰は格別,民事で事前の差止請求や事後の損害賠償請求が裁判所で認められる生命,身体,人格,財産上の利益です。定義を覚えるのは楽ですが,具体的な事象がこの定義に当てはまるか(要件該当性)は難しい…